第21回 (2018年度)・水島昇先生(東京大学)

山内 悠平 (博士課程4年)・藤沼 駿 (博士課程3年)

今年は、オートファジー研究の第一人者である水島昇先生に来て頂くことができました。

ご講演の前半では、オートファジーの仕組み、生理機能について分かりやすくご説明下さり、後半は、未解決の問題への取り組みについてお話し頂きました。穏やかな雰囲気の先生のお話から、「オートファジーを解明したい」という貫徹した信念を感じることができ、「かっこいい!」と痺れてしまったのは私だけではないでしょう。

科学のお話のほか、研究の進め方などのお話もして下さり、大変参考になりました。特に印象的だったのは、「何が問題なのか」を綿密に考えてから研究を始めるという姿勢です。自分も「良い問題を見つけることが大事」と思ってはいましたが、頭で理解しているだけで、それを実現するための工夫や努力はほとんどできていなかったと思います。しかし、先生はオートファジー研究の現状について項目別に通信簿を作られ、現状の達成度を把握し、それをもとにリサーチクエスチョンを考える、ということをされており、良いクエスチョンを探すことに妥協しない先生の姿勢はぜひ見習わなくては、と思いました。

ご講演の後は、懇親会にもご参加下さり、夜遅くまで先生の研究哲学について直々に聞かせて頂きました。今年は参加者全員が水島先生とお話することができ、学生一同、これからの研究人生を考える上で大変貴重な時間になったと思います。

私が最も心に残ったことを一つあげると、ご講演でお話されていた物理学、シミュレーションを用いた研究について伺った際、「定量にこだわるのは大切だけど、最終的には定性的な理解につなげなくてはいけない」と言われていたことです。私は定量的な観点から生物現象を解明することに興味があるのですが、定量性を追求しつつも、「数字、数式を使わないで説明するとどういうことなのか、一言でいうと何か」と問いかけながら研究していこうと思いました。

最後になりますが、お忙しい中、福岡までご講演に来て下さり、また学生へ暖かいお言葉をかけて下さった水島先生に心より感謝を申し上げます。

(山内 悠平)

21回目の学生主催セミナーでは、昨年大隅良典先生がノーベル賞を受賞されたオートファジー分野において、今なお世界トップクラスの活躍をされている、東京大学の水島昇先生をお招きすることができました。

講演では大学院を卒業後に大隅良典先生をどうやって”発見”したのかに始まり、オートファジーにまつわる数々のベーシッククエスチョンをどのように解き明かしてきたのか、そしていまだ多く残る課題に対する進捗状況を紹介していただきました。残り1/3の研究者人生でそのクエスチョンに取り組んでいきたいと嬉々として語られていたのが大変印象的でした。

酵母のオートファジーは大隅良典先生、哺乳類のオートファジーは水島昇先生、というイメージを勝手に持っておりましたが、オートファジーを持たない生物の研究の話や、数学者吉田耕作先生の「もっと抽象的に話してください」という言葉がお気に入りだと聞き、種の垣根を超えて(宇宙人も研究したいとおっしゃっていました笑)オートファジーという生命現象をもっと普遍的に理解したいという強い意志を感じました。

そして何より、SSS実行委員として講演・質疑応答・懇親会と通して間近で水島先生を拝見させていただきましたが、どんな方にも分け隔てなく接するその穏やかなお人柄に大変心を打たれました。一流の科学者として、ぜひサイエンス以外の部分もお手本にしたいと思った学生は少なくないはずです。こういうことは実際に生で交流しないとなかなか分からないことですので、今回このような貴重な機会を頂き大変光栄に感じております。先生から学ばせていただいたことを今後の研究者人生の糧としていく所存です。

最後になりますが、ご多忙にも関わらず我々の無茶なお願いの数々を快諾していただいた水島先生、本当にありがとうございました。

また、本セミナーの成功をサポートしていただいた関係者の皆様にも改めて感謝申し上げます。

(藤沼 駿)

参加していただいた学生および先生方より御感想をいただきましたので、以下に紹介させていただきます。

先日はお忙しいところ、またご遠方から、福岡までお越しいただきありがとうございました。ご講演では、先生のこれまでのご研究の流れを分かりやすくお話下さり、大変参考になりました。また、その後の飲み会の席でも、2次会までお付き合い下さり、ありがとうございました。特に、今後やりたいことをはっきりとリストアップされており、エフォートまではっきり決めておられることが印象に残りました。私も学生でいられるのは残り少なくなりましたので、今後の人生をかけて挑みたいと思えるようなテーマに巡る会えるよう、視野を広く持って過ごしていこうと思います。この度は本当にありがとうございました。
先日はご多忙中にも関わらず、学生主催のセミナーで貴重なるご講演を賜りまして誠にありがとうございました。オートファジーに関わる分子機構から疾患との関連に至るまで時代の最先端をゆく先生のご講演は、門外漢の私にも理解しやすいようにと簡潔明瞭な構成にも関わらず、これまでの研究成果が凝縮された傑出した内容となっていました。特に、オートファゴソーム膜の伸長と形づくりのメカニズムの研究発表は、分子生物学と物理学の融合から分子生物学への回帰という一連の流れが美しく、感激致しました。現状に満足せず、新たに出てきた疑問点にも真摯に取り組む先生の謙虚な姿勢にも感銘を受けました。オートファジーという学問だけでなく、研究への姿勢も学ばせて頂くことができ、今後の自身の糧にしていくことが私からの最大限の恩返しだと思念しております。略儀ではございますが、書中をもちまして御礼申し上げます。
この度はわざわざお越しくださり、また素晴らしいご講演誠にありがとうございました。オートファジーの基本原理について一貫して取り組まれていて、かつ業績を数々積まれている姿は基礎研究者の鑑であると感じました。特に、隔離膜の形成を物理的側面から証明されていたデータからは、根本的な事に興味を持ち続けることと他分野を柔軟に取り入れる大切さを学ぶことができました。また、その後の懇親会では特にアストロバイオロジーについて議論をさせて頂いたことが印象深く、研究者として知的好奇心を持ち続けることの大事さも感じました。
この度は非常に面白いご講演をいただきまして誠にありがとうございます。今回、先生の研究に対する真摯な姿勢を知ることができ非常に感銘を受けました。オートファジー研究に残された謎を解くために非常に多くの研究者が取り組んでいることと思いますが、先生はあくまで自分の姿勢を曲げず、やるべきと思われたことに邁進するという強さを感じました。特に印象的なのは、研究者の資質の一つとして「一喜一憂しない」を挙げられていたことです。推理小説の例えも印象的で、常に真犯人かどうかを疑ってかかる姿勢を身につけていきたいと思いました。
これまでの研究と最新のオートファジー研究について、先生がどういうところに興味を持っておられるかを交えてお話しいただき、大変興味深かったです。内容が分かりやすかっただけでなく、質問に対して非常に丁寧に答えてくださり、先生の素晴らしい人格を感じることができました。SSSの後の飲み会では、セミナーでは聞けない貴重なお話を聞かせていただけたのがとても印象的でした。お忙しい中、このような貴重な機会を頂き、大変有り難うございました。
水島先生、今回はSSSのため遠方よりお越しいただきありがとうございました。先生の講義からはオートファジーに関連する科学的重要なトピックだけにとどまらず、研究者として研究に取り組む姿勢や考え方など多くを学ぶことができました。特に先生のお話のされ方は品性が露わでありとても優しい先生である印象が湧く一方、『一喜一憂しない』研究者としての強い信念 (オーラ) を感じさせられました。また、その先生のオーラに圧倒されてしまいました。今後は私も研究を進めて科学的論理性を磨くだけでなく、たとえ憂いが重なったとしても簡単には折れない強い精神を育めるよう努めて参りたいと思いました。先生、重ね重ねですが、貴重な講義をありがとうございました。
先生が研究人生を捧げられているオートファジーについて、研究の変遷から現在の知見まで幅広くご説明頂けて、大変貴重な経験になりました。非常にロバストな生命現象を発生学や進化学、物理学など様々な視点から研究され、オートファジーとは何たるかを解明される姿勢は非常に魅力的でした。飲み会の席でも、生命の進化から宇宙の話まで、非常に興味深く楽しい時間を過ごせました。研究を進める上では、先生が大切にされている「クエスチョンは何なのか?」「そのクエスチョンはどれほど他の人も共感できるか?」ということを、私も常に念頭において今後魅力的な研究ができたらと思います。有意義な時間を与えて下さり誠にありがとうございました。またいつの日か、先生とお話する機会があったら幸いに存じます。
オートファジーのエキスパートの先生のお話を間近で聞くことができて、大変いい経験になったと思います。ご講演は私のようなは初学者にもわかりやすく、質問にも丁寧に答えていただき、オートファジーという分野自体への興味がより一層わいてくる内容でした。また講演後の懇親会で近くでお話しさせていただく機会もあり、水島先生自体の温和な人柄に触れることもできた上で研究へのご自身の姿勢やポリシー的なものも伺えて勉強になりました。この度はご多忙の折はるばる九州までおいでいただき大変感謝しています。どうもありがとうございました。
水島先生、大変貴重なご講演、誠にありがとうございました。オートファジーの基礎的な知識から最先端の知識まで幅広くてわかりやすいご説明のおかげで、オートファジーに関する基礎的なイメージをつかむことができました。また、先生が今まで行ってきた研究だけではなく、これからのオートファジーに関する研究の重要なポイントを理解することができて、オートファジーの研究に関して、ますます興味を持ちました。本当にありがとうございました。
水島先生、ご多忙な中、貴重なご講演ありがとうございました。ユーモアを交えつつ、オートファジー研究の経過や現状について分かりやすくご説明いただき、理解が深まりました。また、先生の研究ポリシーの中で、誰にでも運は巡ってくるが、運が良いことに気付けるかが大事という話がとても印象に残り、私の今後の研究生活でも心にとめておきたいと思いました。懇親会では、大隅先生の研究室に在籍時の話など、大変興味深かったです。貴重なお話をありがとうございました。
水島先生、SSSに来て発表して下さり、有難う御座いました。オートファジーの基本的な知識から研究の現状まで多くのことを分かりやすく教えて頂き大変勉強になりました。オートファジーについて分からないことがどんどん解明されていることに身をもって感じ、これからの更なる発見にワクワクする気持ちでいっぱいです。また、飲み会では水島先生が経験された貴重な体験を拝聴でき、とても有意義な時間を過ごさせて頂き、光栄でした。本当に有難う御座いました。
水島先生、お忙しいところ九州までお越しくださり本当にありがとうございました。講演ではAutophagyの基本的なところから最新のトピックまでお聞きすることができ大変勉強になりました。研究に水島先生のお人柄が表れていて、冷静かつ的確な研究展開に絵画を見ているようで感動しました。Autophagyは生体にとって非常に重要な現象であるにもかかわらず、まだまだ分からないことも多く魅力的な研究分野だと改めて痛感したセミナーでした。
先日はお忙しいところ福岡までお越しいただきありがとうございました。研究費調達の面からどうしても臨床応用研究に迎合せざるをえないこのご時世に、基礎分野かつご自身が興味のあることを研究し結果を出し続ける先生の姿勢に見た目の優しくやわらかな印象からは想像できないほどの強さを感じました。特に「一喜一憂せずやるべきことを淡々とこなす」という言葉から先生の研究者としての強いポリシーを感じました。僕もポジティブでない結果が出たときはデータから目を背けず、そこから何が考えられて次に自分はなにをすべきかを常に冷静になって考えるよう努めています。中山先生とは真逆のタイプの先生のお話しを聞くことができ大変刺激的な時間でした。本当にありがとうございました。
お忙しい中私達のために素晴らしいご講演を聞かせていただきありがとうございました。水島先生が研究を始められてオートファジーという現象と出会うところから最新の原理や分子メカニズムについて丁寧に説明してくださり大変貴重な機会となりました。最も重要な研究課題を設定し、それを解き明かすために様々な方法を用いて研究を進めていく姿はとても印象的でした。この度は貴重な経験をさせていただき本当にありがとうございました。
水島先生の研究哲学である「一喜一憂しない」という言葉のとおり、泰然自若とした振る舞いが印象的でした。自然現象の観察の仕方も、定量性にこだわって正確に分析するということで、人となりと研究スタイルは相関することを実感しました。大学院生を始めたばかりの私にはまだまだ研究スタイルというものが定まっていませんが、目標となる先生に直にお話を伺うことができ、貴重な機会でした。ご多忙の中、福岡までお越し頂きありがとうございました。
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九州大学 生体防御医学研究所
分子医科学分野
山内 悠平 (博士課程4年)・藤沼 駿 (博士課程3年)