第780回 生医研セミナー(多階層生体防御システム研究拠点)

下記の通り、越阪部 晃永 先生によるセミナーを開催致します。皆様のご来聴を心より歓迎いたします。

演題 / Title

クロマチンリモデリング因子を介したシロイヌナズナのヘテロクロマチン形成機構

演者 / Speaker

越阪部 晃永 先生
Akihisa Osakabe, Ph.D.

Postdoctoral Fellow
Gregor Mendel Institute

日時 / Date

2018年12月3日(月) Dec. 3(Mon), 2018
17:00~18:00

場所 / Venue

病院キャンパス 総合研究棟 104号室
以下の地図の1番です。
(http://www.kyushu-u.ac.jp/f/33951/2018hospital_2.pdf)

Seminar Room 104, 1F, Biomedical Research Station, Hospital Campus
No.1 on the following linked map.
(http://www.kyushu-u.ac.jp/f/33952/2018hospital_2-en.pdf)

要 旨 / Abstract

真核生物のゲノムDNAは、ヒストンをはじめとする核内タンパク質群とクロマチンと呼ばれる複合体を形成して、細胞核内に折り畳まれ収納される。近年、クロマチンのダイナミックな構造変化とそれに伴うDNA機能発現の制御を司るエピジェネティックな現象が注目されている。特に、ヒストンの非対立遺伝子的な亜種 (バリアント) は、クロマチンの基盤構造であるヌクレオソームの構造変換に関与することが示唆されている。これまでに、種子植物における特異的なヒストンバリアントとしてH2A.Wが同定され、ペリセントロメア領域におけるトランスポゾンの発現を抑制するヘテロクロマチンの形成に関与することが報告された(Yelagandula et al., 2014, Cell; Osakabe, Lorkovic et al., 2018, Nucleic Acids Res.)。しかし、H2A.Wのペリセントロメア領域のクロマチンへの取り込み機構とその機能を担う因子については、未だ不明であった。そこで、本研究では、生化学的アプローチによってH2A.Wと相互作用する因子群の同定を試みた。その結果、H2A.Wと相互作用する新規因子の候補として、あるクロマチンリモデリング因子が得られた。本講演では、生化学的解析およびシロイヌナズナを用いた遺伝学的解析から得られた最新のデータを紹介して、クロマチンリモデリング因子を介したH2A.Wのクロマチン取込機構およびヘテロクロマチンの基盤構造の形成機構について議論したい。

業績 / Publications

  1. Osakabe A, Lorkovic ZJ, Kobayashi W, Tachiwana H, Yelagandula R, Kurumizaka H, Berger F.
    Histone H2A variants confer specific properties to nucleosomes and impact on chromatin accessibility.
    Nucleic Acids Res. 2018 46:7675-7685.

  2. Kato D, Osakabe A, Arimura Y, Mizukami Y, Horikoshi N, Saikusa K, Akashi S, Nishimura Y, Park SY, Nogami J, Maehara K, Ohkawa Y, Matsumoto A, Kono H, Inoue R, Sugiyama M, Kurumizaka H.
    Crystal structure of the overlapping dinucleosome composed of hexasome and octasome.
    Science. 2017 356:205-208.

  3. Osakabe A, Arimura Y, Matsumoto S, Horikoshi N, Sugasawa K, Kurumizaka H.
    Polymorphism of apyrimidinic DNA structures in the nucleosome.
    Sci Rep. 2017 7:41783.

連絡先 / Contact

生体防御医学研究所 トランスクリプトミクス分野
大川 恭行
092(642)4534

Division of Transcriptomics, Medical Institute of Bioregulation
Yasuyuki Ohkawa
092(642)4534