第773回 生医研セミナー(多階層生体防御システム研究拠点)

下記の通り、野澤 竜介 先生によるセミナーを開催致します。皆様方のご参加を心よりお待ちしております。

演題 / Title

染色体構造を制御するクロマチン結合性RNAの役割

演者 / Speaker

野澤 竜介 先生
エディンバラ大学 博士研究員

日時 / Date

2018年9月28日(金) Sep. 28 (Fri), 2018
17:00~18:00

場所 / Venue

病院キャンパス コラボステーションⅠ 1F 共同セミナー室A・B
  以下の地図の41番です。
  (http://www.kyushu-u.ac.jp/f/33270/2018hospital.pdf)

Seminar Room A/B, 1F, Kyushu University Station-I for Collaborative Research, Hospital Campus
  No. 40 on the following linked map.
  (http://www.kyushu-u.ac.jp/f/33271/2018hospital-en.pdf)

要 旨 / Abstract

真核生物において、DNAはクロマチンとして密に折りたたまれて核に格納されている。クロマチンによる、遺伝子発現の調節、DNA複製と分配、そしてDNA損傷修復といった営みは、細胞の基本機能である。しかし、そのそれぞれの過程において、クロマチン構造を維持、あるいは制御する分子機構の全容は、未だ明らかとなっていない。これまでに、我々は、SAF-A/hnRNP Uというタンパク質が、ヒトの間期のクロマチン構造を転写依存的に制御することを見出した。そのメカニズムとは、SAF-Aが自身のATPase活性と転写に伴ったRNAとの結合によりオリゴマーを形成し、そのSAF-Aオリゴマーが転写活性領域のクロマチン構造を脱凝縮させるというものである。またごく最近、クロマチンドメインの構築に、核内相分離の寄与が示唆され、注目が集まっている。我々は、興味深いことに、SAF-Aもまた、相分離により自己集合する性質を持つこと、そして、その自己集合はRNAとの結合により調節されることを見出した。本セミナーでは、最近の研究成果を紹介すると共に、クロマチン結合性RNAに焦点を当て、転写活性領域における間期染色体構造の制御機構について議論したい。

業績 / Publications

SAF-A Regulates Interphase Chromosome Structure through Oligomerization with Chromatin-Associated RNAs.
Nozawa RS, Boteva L, Soares DC, Naughton C, Dun AR, Buckle A, Ramsahoye B, Bruton PC, Saleeb RS, Arnedo M, Hill B, Duncan RR, Maciver SK, Gilbert N.
Cell. 2017 Jun 15;169(7):1214-1227.e18.

Interphase chromatin LINEd with RNA.
Nozawa RS, Gilbert N.
Cell. 2014 Feb 27;156(5):864-5.

Human inactive X chromosome is compacted through a PRC2-independent SMCHD1-HBiX1 pathway.
Nozawa RS, Nagao K, Igami KT, Shibata S, Shirai N, Nozaki N, Sado T, Kimura H, Obuse C.
Nat Struct Mol Biol. 2013 May;20(5):566-73.

連絡先 / Contact

生体防御医学研究所
トランスクリプトミクス分野
大川 恭行 092(642)6427