第663回 生医研セミナー(多階層生体防御システム研究拠点)
免疫機構研究セミナー

下記の通り、小原 洋志 先生によるセミナーを開催致します。
小原 洋志 先生は、ケモカインCXCL12-CXCR4シグナルが成体骨髄での造血幹細胞数の維持に必要であることを明らかにし、その後も一貫して造血メカニズムの研究を行ってこられ、大変興味深い結果を多く報告されてきています。皆様の積極的なご参加をお待ちしています

演題

ヒトiPS細胞由来血管内皮細胞とendothelial-to-hematopoietic transition (EHT)

演者

小原 洋志 先生
Brigham and Women's Hospital, Harvard Medical School 
Associate Professor

日時

2013年 12月27日(金) 16:00~17:00

場所

九州大学 病院キャンパス内 総合研究棟 セミナー室105
以下の地図の1番の建物になります。
(http://www.kyushu-u.ac.jp/access/map/hospital/hospital.html)

要旨

造血幹細胞は骨髄に在り、全ての血球系列の細胞を生涯にわたり供給します。胎生期には、造血幹細胞の少なくとも一部は血管内皮細胞(hemogenic endothelium)より産生され、肝臓を経て骨髄へ移動すると考えられています。hemogenic endotheliumが造血幹細胞を産生する過程はendothelial-to-hematopoietic transition (EHT)と呼ばれ、種々の転写因子や細胞外環境因子などがEHTに関わっていることが報告されていますが、その分子メカニズムは十分には明らかになっていません。 私たちはヒトiPS細胞よりhemogenic endotheliumを分化誘導し、EHTの制御因子を明らかにすることを目指しております。今回は、その研究経過をご紹介させて頂きます。

連絡先

生体防御医学研究所 ゲノム病態学分野
谷 憲三朗
電話:092-642-6434