九州大学病院
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九州大学 生体防御医学研究所
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九州大学 生体防御医学研究所 ゲノム病態学分野

谷 憲三朗 教授よりのご挨拶

先端分子・細胞治療科では悪性腫瘍に対する新しい治療法の確立をめざして、九州大学病院の各科との連繋の下、特に本邦で開発された新規性が高く有効性も期待できる免疫細胞療法や遺伝子治療法などを用いた臨床研究を効率よく実施し、その結果をなるべく早期に一般臨床にトランスレーションしていくことをその任務であると考えております。この目的を達成するために教室員一丸となって頑張っています。

さて、近年の日本ならびに世界におけます経済危機は医療現場へも確実に大きな影響を及ぼしてきており、国立大学病院経営に対しましても日々厳しい内容が課せられてきている状況にあり、医療の効率化は、重要な課題になってきております。このような中で、今後開発型の臨床試験(トランスレーショナルリサーチ(TR))をどのような形で維持しさらに発展させていくかにつきましては、関係されます本病院の多くの医療スタッフの皆様ならびに国の諸機関と常に議論しながら円滑に進めて行かなくてはならないと考えております。あくまでも重要なことは、TRのためのTRではなく、病気に苦しんでいらっしゃる患者さんにとってベストな医療をより早く一般臨床に導入していくための臨床研究をわれわれが行っていかなくてはならないことを常に肝に命じながら、着実にそのための歩みを進めていくことが重要であると考えています。

幸いなことに九州大学病院は平成20年より「革新的バイオ医薬医工学の医療技術開発拠点」として、今後の日本におけるTRを推進していくべく、新たな組織作りが為されてきております。本科におきましては、TRを実施すると共にその基盤となります「分子・細胞調整センター」の円滑な運用を為すべく、現在そのノウハウを蓄積中です。この基盤作りが為されることで、より多くの精度の高い遺伝子・細胞療法TRが九州大学のみならず、西日本の大学においても可能となることを心より願っております。

医療の変革は単に経済的背景のみならず、患者さんの意識の変革が大きな要因ともなっております。インターネットを中心とします各種メディアを介して誰もが大量な医療情報に容易にアクセス可能となっている現状は、患者さんにとって大変良い面と悪い面があるようにも思われます。ただこのことで、われわれ医療者としては患者さんにとって最適かつ高度の医療を提供するのみならず、その際により透明性の高い医療を実施することが要求されてきています。特に今後いわゆる先端医療を行っていく上では、患者さんの信頼を十二分に得ながら、患者さんの共同事業者としての感覚で医療を行っていくことが必須となってくるものと考えられます。

早いもので、私も医師となりまして三十年が経過しております。この時期に置きまして、新たな医療者像を追究できる職場を与えて頂いたことに感謝しつつ、これからの新たなチーム医療の確立・展開を図っていくことに専心していきたいと思いますので、今後とも九州大学病院スタッフの皆様のご理解とご支援を宜しくお願いたします。


九州大学生体防御医学研究所
ゲノム機能制御学部門ゲノム病態学分野
九州大学病院先端分子・細胞治療科
教授 谷 憲三朗